February 18,2006

はっぴいえんど 「夏なんです」を耳コピする

『風街ろまん』 はっぴいえんど

はっぴいえんどの曲では細野晴臣の作った曲がいい。当時はよく「風をあつめて」をやったものだが、「夏なんです」にはとうとう手が出なかった。

それからかなり時が経って、ギターを抱えて友人が二人我が家にやってきた。

「この先が全然分からんっちゃ」

三人とも同級生なので懐かしい方言が出る。またしても、そうなのである。これまでに幾度となく、この「夏なんです」については決まって誰かがそんなことを言う。それだけやりたい曲に違いなかった。

そんな風景が頭に焼き付いていたから、今日みたいにネットは繋がらない、読み残した本はない、便りがない、何もかも全てのツキに見放されたような気分の昨今に、「夏なんです」耳コピを実行した。

根っこの音が耳に残るが、この音がくせもので、束ねられた和音は繊細でこわれやすい音色を奏でる。シンプルな流れを繰り返す中に少しだけ変化していく音が混じっていて、それが後半にストンストンとフラットするくだりが実に気持ち良くて好きだ。

松本隆・作詞 細野晴臣・作曲

intro

田舎の白い畦道で

埃っぽい風が立ち止まる

地べたにペタンとしゃがみこみ
奴らがビー玉はじいてる

ギンギンギラギラの

太陽なんです

ギンギンギラギラの


夏なんです

鎮守の森はふかみどり
舞い降りてきた静けさが
古い茶屋の店先に
誰かさんとぶらさがる
ホーシーツクツクの
蝉の声です
ホーシーツクツクの
夏なんです

日傘ぐるぐる僕は退屈
日傘ぐるぐる僕は退屈

ルルルールルルールル ルルルールルー

空模様の縫い目を辿って
石畳を駆け抜けると
夏は通り雨と一緒に
連れ立って行ってしまうのです
モンモンモコモコの
入道雲です
モンモンモコモコの
夏なんです

日傘ぐるぐる僕は退屈
日傘ぐるぐる僕は退屈
ルルルールルルールル ルルルールルー

あとがき

iPodに入れといたから、同じ箇所の連続再生にはめげなかったけど、これがレコード盤だったら溝が白くなっている。

このはっぴいえんどの「夏なんです」はサウンドのミニマリズムだ。前半の爪弾くフレーズは不要な弦を弾かないように、一音一音確かめながら確認して、開放弦をうまくまとめてやる。全体的に重厚なベース音としてリズムを刻めればいっそう雰囲気が増す。コード的には、あれやこれやと判断がつきかねる部分が少し残るけど、ここまでくると気分良く詩が乗っかる筈です。

当時これが出来ていたなら、カッコ良かったんだけどね。